ロボセン開発の背景

インフラ整備や水産養殖に役立つアクアロボットへの挑戦

少子高齢化、生産年齢人口の減少が進む中、ロボット技術は、製造業の生産現場、医療・介護現場、農業・建設・インフラの作業現場などの幅広い分野で、人手不足の解消、過重な労働からの解放、生産性の向上などの社会課題を解決する可能性が期待されています。

このような社会的背景の中、当社では社会インフラ整備や海環境再生などに対する有効的なロボット技術の提供や、養殖漁業を支援する技術の提供を視野に、ロボット技術の開発に取り組んでいます。

あらゆる環境下で安定した作業を可能にする
アクアドローン「ロボセン」

4つの船を組み合わせたロボセンのフォルムを形取ったロゴ

ロボセンの特徴

現在開発中のロボット船「ロボセン」は、複数の船体で構成される多胴船です。 

それぞれの船体に独立した推進機と回頭機構を有していることから、波や風、潮流などの環境下においても目的地まで自動で航行し、定点で船体の位置を保持することができます。

例えば、湾内に設置された養殖ゲージの間を縫うように自動航行し、水質調査等の作業や、ゲージ内での給餌・生育調査等を行うことが可能です。

自動航行

事前プログラミングにより決められた作業地点への自動航行が可能

定点保持

その場にとどまる制御技術で風や波浪の環境においても連続した作業が可能

独立回転機構による直角航行

水面での直角航行により小回りのきく航行や回避行動が可能

持ち運べる抜群の機動性

ワンボックスカーに積み込めるサイズに分解し現地で組立可能

概要説明動画(約2分)

*音声も再生されます

運用フィールド

水質環境調査

Survey of water quality environment

水質環境調査機器をRobosenに搭載することで、これまで人の手で行われてきた調査を自動化。より詳細で精密なデータが体力的負担なく収集できるようになります。

生態系調査

Ecosystem survey with cameras

水中カメラを装備することで、牡蠣・海苔・とり貝等の生育状況を、プログラミングによって自動でくまなく・定期的に行うことができ作業負担の軽減につながります。

海上工事における環境影響調査

Environmental impact assessment for offshore construction

センサーを装備し、海上工事における濁り等の環境変化を自動で監視し、リアルタイムでモニタリングすることで迅速な拡散防止対策につなげることが可能です。

インフラの調査・点検

Survey / inspection for infrastructure

ソナーなどの点検機器を装備すれば、ダムや湖における堆砂状況等の調査を自動かつ広範囲に行うことが可能です。また、船体が小型で喫水が浅いため(100kg 搭載時・15cm)浅場での調査に最適です。

搭載する装置が
ロボセンの可能性を広げます

ロボセンには標準で自動昇降装置(ウィンチ)を備えていることから任意の深度で指定した時間中、深度を保持することができるため、定点での水質環境計測や水中の生態系調査、水質改善作業など、水上プラットホームとしてロボセンの汎用性は多岐にわたります。

こちらは計測作業の概念図です。

ロボセンは計測地点で定点保持を行いながら、計測装置を下端地点まで降下させ、測定地点ごとに計測と巻き上げを繰り返し、計測が完了すると次の計測地点まで自動航行を行います。

計測を水温や塩分濃度、溶存酸素量など、要求に応じた仕様に変更可能です。

また、自動昇降装置だけでなく、ロボセンに検査・作業機器を搭載することで、プログラミング航行によるピンポイントの情報収集や様々な作業の自動化が可能となります。

船体主要諸元

ハルの水線長LWL [mm] 1187
ハルの最大幅B [mm] 300
ハルの型深さ H [mm] 280
前後ハル間距離 lhh [mm] 100
プロペラ直径 Dp [mm] 65
プロペラ翼数 5
直進時の平均船速[m/s] 1.4
直進時の平均電力消費量[W] 240


自動昇降装置や搭載装置などについてのカタログ等を準備しております
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また、ロボセンの可能性を一緒に広げてくださる
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